命が助かったんだけど…

スマホがなくても大丈夫

前にも触(ふ)れましたが、中高生のみなさんは情報のかなりの部分をスマホから取っていると思います。

前に、地震とかでスマホが繋(つな)がらなくなることがあるって聞いて、想像したけどかなりヤバそう。

Yahoo!ニュースとかだけじゃなくて、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を通して情報を取っている方がウェイトが大きいんじゃないかと思いますけど、このSNSというのがクセモノで、災害が起きた時にSNSでデマが拡散(かくさん)するというようなことが起こりやすいんです。

デマって具体的にどんなことが起きたの?

Twitterで「どこそこで飲み水が不足しています」というツイートに、「拡散(かくさん)希望」などとあると、そのツイートを見た人がどんどんリツイートして広げていくことがあります。これが前提ですね。

具体的な例を言うと、東日本大震災の直後、「うちの近くの動物園からライオン放たれた」という写真付きの投稿(とうこう)が拡散(かくさん)されたことがありました。他にも「原発事故に備えるため、イソジン3滴入れた水をすぐに飲め」とか、「千葉県市原市のコスモ石油千葉製油所の火災で、有害物質の雨が降っている」などがあります。

でも拡散(かくさん)している人は、たぶん善意(ぜんい)でやっているわけで、悪気はないんじゃないかな。SNSというツールがあれば、普通(ふつう)の人でもそんな影響(えいきょう)力を持つことができるんだね。

関東大震災の時もそうでしたが、災害直後の混乱(こんらん)した時期に、デマが広がることはよくありました。だからこそ、情報の真偽(しんぎ)をまず確かめた上で、人に伝えることが大切です。これを難(むずか)しい言葉でリテラシーと言います。

でも焦(あせ)っている時に、どうやってそんなことができるのか?

NHKのホームページにはこんなふうに解説されています。

1つ目は、ツイッターの場合、発信元が「認証済(にんしょうず)みアカウント」かどうかです。青色に白いチェックが入ったマークがついている場合は、ツイッター社が発信者の確認をしていることを示しています。NHKニュースのアカウントにも付いています。

2つめは受け取った情報の中に、情報源(じょうほうげん)が書かれているかどうかです。例えば、自治体、気象庁(ちょう)、報道機関など、情報の引用元のホームページアドレスが書かれている場合は、信憑(しんぴょう)性が高い場合が多いということです。

3つめは情報を発信した人の過去の書き込みを確認してみることです。過去にいたずらや悪意のある書き込みがないか。または、利用者登録をしたばかりで過去に全く発信をしていない場合は、デマを流すための特別なアカウントを作ったばかりという見方もできます。

「災害時のSNS・デマに気を付けて」(くらし☆解説)

でもそもそもスマホが繋(つな)がらない場合はどうするかって話じゃなかったっけ? 停電とかならテレビもつかないし…。

そう。そんな時に役に立つのはやっぱりラジオ!

え、ラジオ?スマホアプリの「Radiko」でしか聴(き)いたことないけど。

ラジオは乾電池(かんでんち)があれば聞けますし、一人だけではなくみんなで聴(き)くことができます。持ち運びも簡単(かんたん)です。最近では、ライトや携帯充電(けいたいじゅうでん)機能、サイレンなどの機能が付いているものもあります。ぜひ、一家に一台は準備しておきましょう!

高校生のみなさんへ

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高校生向け

情報は、電気や水道、交通機関と同じように重要なインフラ(社会の基盤)です。 そして、より細かいエリアごとで情報を発信していくのがラジオです。特に災害時には、災害時における災害情報、被災者支援情報、生活関連情報等を提供するために、自治体等が開設する臨時のFM放送局を立ち上げる場合があります。これが「臨時災害放送」です。 その他にも、防災行政無線や携帯メール等の複数メディアを通して情報は提供されます。 逆に、広域的に緊急情報を住民へ瞬時に伝達するシステムがJアラートです。対処に時間的余裕がない大規模な自然災害や弾道ミサイル攻撃などについての情報を、「国から住民まで直接瞬時に」伝達するのが特徴です。 東日本大震災は、被災範囲が広かったため、いくつもの自治体で臨時災害FMが立ち上がり、今もコミュニティFMとして地域の情報を発信しています。

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