命が助かったんだけど…

現地に行ってみようよ!

今度はさらに進んで、被災(ひさい)地にボランティアで行くということを考えてみます。

さらにハードルが上がった。

確かに大人でも簡単(かんたん)に行けるものではありませんし、保護者の方や先生も心配されるでしょう。でも、中学生や高校生がボランティアを行ったという例はたくさんあるんですよ。

そうなんだ。さすがに周りに被災(ひさい)地にボランティアに行ったという人はいないわ。

最近だと、平成29年7月の秋田県豪雨(ごうう)災害に、岩手県陸前高田市の高田高校の野球部の人たちがボランティアに来ていて、家の床下(ゆかした)にたまった泥をかき出す活動をしました。彼らは東日本大震災の時に、多くのボランティアにお世話になったので、そのお返しだと言っていましたよ。

また、日本で初めて防災に関する専門課程を高校で作った兵庫県舞子高等学校は、東日本大震災や熊本地震にボランティアに行っています。

中学生がボランティアに行ったという話はあるの?

ちょっと前の話ですが、阪神淡路大震災の時に、東京YMCA(キリスト教青年会)の呼びかけで、中学生・高校生80名が被災(ひさい)地に行きました(40人×2回)。新聞や雑誌を通しての呼びかけに応募(おうぼ)した人は800人を超えたそうです。仮設住宅(じゅうたく)で住んでいる人の様々なニーズを聞いて、買い物や清掃(せいそう)などをしたり、子どもたちと遊んだり、地図づくりをしたりしたそうです。

やっぱり、学校やどこかの団体を通して行かないと、一人でいくのは難(むずか)しいよね。

未成年者のみで現地の災害ボランティアセンターに行って活動しようと思っても、難(むずか)しいケースが多いでしょうね。ただ保護者と一緒ならOKのところもあるそうなので、「一緒に行かない?」とお父さん、お母さんにお願いしてみてもいいかもしれないですね。

それはさすがに気まず過ぎる…。

災害ボランティアに行くための準備をどうしたらいいかについては、いろいろな本も出ているし、ネットでもいろいろ調べられるので、ぜひチェックしてみてください。
一つだけ紹介しておきます。ピースボート災害ボランティアセンターが出している『災害ボランティア入門』です。

高校生のみなさんへ

さらに詳しく学ぶ
戻る

高校生向け

被災地でボランティアを行う際に、最初に向かう場所は被災地にある災害ボランティアセンター(以下、災害VC)です。

大きな災害が発生した後、その市町村の職員や社会福祉協議会の人たちによって、災害VCが設置されます。災害VCの主な仕事はボランティアを必要としているお宅を把握し、ボランティアに来た人をそのお宅へ派遣します。この作業をマッチングと言います。
 
被災者が自分のお宅でボランティアを必要とする場合は、個人情報、家の情報、連絡先、ボランティアの内容などを電話やFAXなどで災害VCに伝えます。すると、災害VCではニーズ受付票という、マッチングに必要な情報がまとまった書類が作成されます。

ボランティアをしに来た人は、このニーズ受付票を元に何人かのグループになって派遣されます。この時ニーズ受付票とボランティアが完了したかしなかったかを書く報告書というものが渡されます。ボランティア実施者はボランティア活動をした後に、この報告書に記入して災害VCに提出します。災害VCはその報告書を元に、ボランティアが完了したか、また派遣する必要があるかを把握します。

このように災害VCを通してボランティアを行う際は、書類が大切になります。中学生や高校生がこれらの書類を持ったり記入したりすることは滅多にないと思いますが、ボランティアに行った際は、グループの一員として無くさないように注意しておいてください。

災害VC以外でも、被災地支援をしている団体のプログラムに参加して現地に入るケースもあります。この教材制作にかかわった大学生の中で、高校時代にそのようなプログラムに参加した人のインタビューを紹介します。
今も継続して復興支援活動に参加しています。

■実際に現地に行った人に聞いてみよう!

戻る