いざという時、何をしたらいいの?

噴火とかテレビで見るけど……

地震や雨が原因の災害以外にも日本は多くの自然災害が起こります。今から紹介するね。

はい!

火山が噴火(ふんか)している!

火山の噴火映像

出典:中部地方整備局

日本には111の活火山という今も活動している火山があって、毎年何ヵ所かの火山が噴火(ふんか)しています。ちなみに富士山も活火山なのよ。

え~っ!

じゃじゃぁ、危ないんじゃないの?

今すぐに噴火(ふんか)することはないだろうから心配いらないけど、いつ噴火(ふんか)してもおかしくはないってこと。ただし、火山の場合もちゃんと観測しているから、前兆と言って噴火(ふんか)するかもしれないときはちゃんと避難(ひなん)情報が出るのよ。

じゃぁ、避難(ひなん)する時間はあるんだね。

そうだね。でも、油断はいけないよ。過去、登山客が噴火(ふんか)に見舞われたり予想を超える火砕流(かさいりゅう)がふもとを襲(おそ)ったりして多くの被害(ひがい)も出ているんだ。

雪も災害の一つ

雪国の人たちにとっては当たり前だけど、都市部を始め雪に慣れてない地域が大雪に見舞われると大混乱を引き起こすことがあります。

飛行機や電車といった交通機関への影響とか、農作物の被害とか?

そうだね。多くの人の生活に影響(えいきょう)を与えるという点においては、大雪も自然災害の一つだね。

竜巻による被害の様子

竜巻(たつまき)による被害(ひがい)も近年目立ってきているね。いつどこで起こるか予測しづらいといわれているけど、きっかけは巨大な雲、積乱雲(せきらんうん)。

あのモクモクした山みたいな雲のこと?

そうだよ。あとは上空と地表の気温の差、湿った空気、あとは風向きといった要素が加わると竜巻が発生しやすいのよ。

でも、いつどこで起きるかわからないんでしょ?

そうだね。でも、今は気象観測の精度が日に日に上がっているし、竜巻(たつまき)が起きる可能性が高い場合は「竜巻(たつまき)注意情報」が出るから、そんな時は積乱雲(せきらんうん)を見つけたら注意が必要だね。

近くで竜巻(たつまき)が発生した時には急いで逃げなければなりません。
一番は、頑丈(がんじょう)な建物の中に避難(ひなん)することです。そうした場所がないときは、窓のない部屋に逃げる(トイレ、風呂のバスタブ、押し入れなど)、狭(せま)いビルの隙間(すきま)に入る、側溝(そっこう)やくぼみの中に伏(ふ)せるといった方法で命を守ってください。

火山灰(かざんばい)

火山灰(かざんばい)は火山砕屑物(さいせつぶつ)の一つで、直径2㎜以下の大きさの火山ガラス、鉱物結晶(けっしょう)、岩石の破片(はへん)などで形成されています。非常に広範囲に降灰(こうはい)し、生活や産業に影響を及ぼします。降り始めたばかりの火山灰はざらざらして鋭利(えいり)な角をもっていますので目やのどを傷つける恐れがあります。また、雪と違い溶(と)けることがないので降灰(こうはい)除去(じょきょ)作業が必要になります。屋根に2センチ積もった火山灰(かざんばい)が濡(ぬ)れると1坪(つぼ たたみ2枚分の面積)あたり100㎏から200㎏の重さになると言われています。

雪庇(せっぴ)

雪庇(せっぴ)は一方向に風が吹くことで、山の尾根(おね)や山頂(さんちょう)に風下方向に向かってできる雪の塊(かたまり)を言い、ブロック雪崩といわれる現象をおこします。また、家屋の屋根に積雪が重なることで庇(ひさし)を超えた大きさに雪の塊(かたまり)が成長し崩落(ほうらく)します。除雪(じょせつ)や雪堀作業の際に非常に注意が必要な現象です。
除雪や雪堀を行う際には一人で行わず、万が一生き埋(う)めになった際に気がつけるように数人で行うことが大切です。そして、屋根の上での作業など危険が伴(ともな)うため十分な注意が必要です。

高校生のみなさんへ

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高校生向け

■日本の火山

日本の周辺は陸側のプレートに海側のプレートが沈み込んでいます。このプレートの沈む込みが、火山の原因となるマグマを発生させ、そのマグマが地表や水中に噴出してできる地形を火山といいます。

(図:気象庁ホームページより)

■雪崩

山に積もった雪が、重力や圧力、気温の上昇などにより雪の結合が壊れた場合に高速で斜面を崩れ落ちていく現象をいいます。雪崩の予測は非常に困難なため、雪崩注意報が発令された場合は、雪崩多発個所など危険な地域から離れることが大切です。

もし雪崩に遭遇してしまった場合は雪崩が来る方向にたいして横に逃げ、同じ方向に逃げないようにと言われていますが、非常に高速で崩れてくるため避難は非常に困難です。巻き込まれた場合は、明るいほうに泳ぐように上昇するや、口の周りを手で覆い広げ空気の場所を確保するといった非常対応が言われていますが、いざという時に実施することができるかはかなり難しいと言わざるをえません。天候や注意報の発令などに注意して、危険に近づかない努力が必要でしょう。

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