僕の家の近くには川や山は無いけど、おじいちゃんの家の近くには大きな川があるから気をつけないといけないね。
そうだね。ただ、近くに川が無いからって安心しちゃいけないのよ。最近、テレビで「ゲリラ豪雨(ごうう)」ってことば聞かない?駅が水没(すいぼつ)してたり、道路が冠水(かんすい)したりしているの見たこと無い?
あるある!
あれは近くに川があるって訳じゃないのよ。雨の量に下水道が耐(た)えきれなくて溢(あふ)れちゃうの。だから安心しちゃダメ!!
なるほど〜!じゃあどうすればいいんだろう…。
逃げられなくなる前に逃げることが大事!!そのために必要なのが予測だ!!でもボクたち含め天気の予測なんてできないよね?新聞やテレビでも気象情報はやっているけど、最近は晴れるか、雨が降(ふ)るかだけじゃなくもっと詳しく分かったりするんだよ!!
例えばものすごい雨が降(ふ)りそうな時に発令されるのが「大雨警報(けいほう)」。「大雨警報(けいほう)」が出されると市や町の防災無線や放送で知らせてくれるんだ。あとはネットニュースやアプリでも教えてくれるよね。スマホ持ってなかったらお母さんのやつを見せてもらおう!
へえ〜!!今日帰ったら見せてもらう〜!!
防災速報
テレビでも見られます。リモコンの「Dボタン」って知ってるかな?
うん、知ってる!リモコンの真ん中あたりにあるやつだー!
場所は決まったないから自分の家のリモコンを確認(かくにん)してみよう!その「Dボタン」を押すと気象情報や交通状況、その地域ごとの様々な情報が得られるのよ。君の住んでいる地域にどんな注意報や警報(けいほう)が出ているか一目でわかるようになっています。
えー!すごーい!!でも、川の氾濫(はんらん)って上の方で雨がいっぱい降(ふ)って下の方に流れてくるって聞いたことあるよ。川沿いに住んでいるおじいちゃんは上の方の天気を気にしてないといけないんだね。
それは大事なことだよ。ただ川が氾濫(はんらん)しそうかどうかわかるサイトもあるんだ。それぞれの都道府県や国土交通省が河川の水位をモニタリング(監視 かんし)していてそれを公開しているページがあるんだ。
あとは土砂(どしゃ)災害の場合は気象庁が土砂(どしゃ)災害警戒(けいほう)情報というのを出しているんだ。これは地図の色でその地域の土砂(どしゃ)災害の危険(きけん)性が高いかどうか分かるようになっている。
へえ〜〜!!すっご〜〜い!!!じゃあ今度おじいちゃんの家行くときに見るー!!
そうですね。おじいちゃんのお家行くときだけじゃなくても普段から気をつけて置くことが一番大事なの!それが自分の身を守る第一歩なのよ!!
はーい!!
普段から耳にする気象情報は、正しく把握しましょう。
降水確率は10%刻みで発表される、雨が降る確率を表した予報です。これは決して雨が降る量を表したものではありません。ですので、降水確率10%でも大雨が降る可能性はありますし、降水確率90%でも小雨の可能性もあります。
雨雲レーダーを確認することで、どこでどれくらいの雨が降るかを知ることができます。雨雲レーダーは6時間以降先の予報はでませんが、より正確な情報を知ることができるので、旅先などで確認してみるといいでしょう。雨雲レーダーをみたことない人は、「雨雲レーダー」と検索してみてください。
天気予報で1日おきの台風の進路を示す図を見たことないですか?あれは予報円と呼ばれ、70%の確率で台風の中心が通る範囲を示しています。台風の中心が通る範囲ですので、台風の影響は予報円よりもさらに広範囲にでる可能性があります。また、あくまで70%の確率ですので、予報円とは違うところに台風が進路をとる可能性もあります。
年々気象予報はその制度が高まっています。とくに台風や大雨といった風水害を引き起こす可能性のある気象現象は事前に予測され、注意報や警報で事前避難が可能な災害といえます。しかし、毎年多くの人命が危険にさらされています。これは、避難と脱出の違いを認識していないからといえるでしょう。
風雨が強まったり、浸水被害が出たりしてから安全な場所に移動することは、避難ではなく脱出です。現実は映画や漫画ではないため、脱出はまず失敗します。自衛隊など公助の力で救出されているシーンをニュースなどで見ますが、これは、脱出に失敗した方が運よく救出された。ということです。
避難は危険が迫る前に安全な場所に移動すること指します。
風水害は予報の精度も上がり発生時刻までかなりの確度で事前にわかります。事前に危険を察知、予測することで安全な時間帯に準備、避難をすること。自分の生活圏で発生が予測される自然災害が何であるのか学んでおくこと。命を守るための「自助」の大きな部分を占めることでもあります。