「発災後、ある程度状況が落ち着いたら、子どもたちが何ができるか?」を考えさせることがねらいです。地域の人の安否確認、応急救命、避難所運営のお手伝いといったことから、自分が被災しなかった場合も外部からできることについて事例を交えながら紹介していきます。
「災害について学ぶとともに、発災直後、自分たちの身を守るためにどうしたらいいのか?」を学ばせることがねらいです。災害にはどのようなものがあるかを整理し、そのメカニズムを学ぶとともに、災害ごとの対処法を説明します。
「災害が起きる前、日常からどのような準備をする必要があるのか?」を理解させることがねらいです。防災訓練をはじめとする地域の活動に参加するというオーソドックスなものだけでなく、そもそも「避難しなくて済む状況を作る」ためにはどうしたらいいかという予防的な視点を強調します。
この教材はボリュームが多いため、すべての内容を一気に子どもたちにワークショップで教えるのは困難です。子どもたちの集中力が続く限界は、小学生で1時間程度であるため、子どもたちに学ばせたいテーマを選択してプログラムを作るようにしてください。
基本的な組み立てとしては、教材の中の動画を見せ、内容をパワーポイント等で紹介し、子どもたちの意見や感想を聞いたり、自分にできるアクションについて述べさせたりする形になります。
ワークショップを進めるポイントを紹介します。
子どもたちが「やりたいこと」や「かけられて嬉しい言葉」は一人ひとり違います。それら一人ひとりの子どもの反応を察知しながら、進めていくことが大切です。
その中でも、「楽しくなければ動かない」ということは共通しています。最初に何か楽しいゲームなどの企画をして、子どもたちの関心や意識を引きましょう。
あまりガチガチに決まったプログラムを作っても、その通りに進まないことも多いでしょう。そんな時もイライラせずに、柔軟に対応していきましょう。
ただ、事前にプログラムを作り、子どもたちにどのような学びを得て欲しいのかを明確にしておかないと、間違いなくグダグダになります。
様々なパターンで試してみて、試行錯誤していったらいいでしょう。大事なのは、今やっていること(A案)を比較対照できる他のパターン(B案)を知っていることです。そうすれば、新しいやり方(C案)も出てきます。
そうやって自分の中に「引き出し」を増やしていくことで大人の側も成長していきます